フォト日記(2006年11月)


11月26日

1週間ぶりに帰った美馬牛は雪景色でした
ああいよいよ雪の季節 と思う反面
なんだかずっと雪景色だったようなそんな錯覚にもとらわれます
夏の風景とはまるっきり違うのにあまりとまどいを感じないのは
雪が思いのほか明るいからでしょうか
単調に見える雪面も光が当たれば変幻自在
夏の彩りに勝るとも劣りません
昨日は通りかかった美馬牛小学校のナナカマドの赤い実と雪面の白のコントラストに惹かれて
久しぶりに校庭に足を踏み入れてみました
土曜日でしたので子どもたちの姿もなく静まり返った校庭を歩いているうち
子どもが小学生だった頃の運動会や校庭での親子キャンプのことなど
思い出していました

僕たちはまだ14歳で、それはこの国では、誰もが学校という場所に囲われていることを意味する。
自分のいるべき場所を自分で選択し決定することは許されない。
その不自由の中で、追い込まれ、追い込み、傷つけられ、傷つけ、息苦しくなり、他人を窒息させる。
だけど出会えることもある。
酸素の不足した水槽みたいな場所で、思いもかけないやつや言葉に出会えることもある。

あさのあつこ著 「The MANZAI」 の中の一文
ふと図書館であさのあつこ著「バッテリー」(T〜Y)を手に取ったのがきっかけで
最近ずっと読みふけっていたのです
中学生を主人公にしたあさのさんの小説を読みながらいろいろなことを考えさせられました
子どもたちが自らの命を絶つことしか道はないとそこまで思いつめなければならない現実
学校に行かなくたってあなたの人生が閉ざされるわけじゃない
道は1つだけじゃない たくさんあるのだから
自分の選んだ場所で必ず成長することができるのだから…と私は言い続けたい
でも学校という場所は…

大江健三郎さんが 「自分の木」の下で という本の「なぜ子どもは学校に行かねばならないのか」という章で
息子さんの光さんが養護学校に通い友達とのかかわりの中でいろいろな発見をしていった過程を述べられた後
こんな文で締めくくっておられます

いま、光にとって、音楽が、自分の心の中にある深く豊かなものを確かめ、他の人につたえ、
そして自分が社会につながっていくための、一番役にたつ言葉です。
それは家庭生活で芽生えたものでしたが、学校に行って確実なものとなりました。
国語だけじゃなく、理科も算数も、体操も音楽も、自分をしっかり理解し、他の人たちとつながってゆくための言葉です。
そのことを習うために、いつの世でも、子どもは学校に行くのだ、と思います。

学校が 子どもたちの成長ということを第一番にその目的に掲げる場であってほしいと思うと同時に
どの子も学校に行く権利を奪われることのないように今できることはなんだろうと
考えているこのごろです

またきょうから数日美馬牛を離れます
週間予報では連日雪マークが出ていますので
もう根雪になるのかもしれませんね

節子





11月19日

しばらくご無沙汰してしまいましたが皆様お元気でお過ごしですか
息子のところで2人目の子が産まれ美瑛を留守にしておりました
お陰様で赤ちゃんは無事元気に生まれほっと一安心しているところです
1週間2歳になった上の孫や生まれたばかりの赤ちゃんとともに過ごし
忘れていた子育ての頃を思い出しました
我が子が生まれ子育てに悩んだ時
子どもを育てるってもう一度自分自身が育ちなおすことなのかなと思いました
未熟で足りない所ばかりの自分がもう一度育つことができるチャンスなのではと
そんな風に思いました
でも今考えれば思うようにいかないことがいっぱいあり
子育ても ああすれば良かったのではこうすれば良かったのではと
反省することばかり頭に浮かんできます
久しぶりに小さな子に触れ
柔らかなほっぺ 好奇心に満ちた瞳 
生きているのが嬉しくてたまらないという風に弾んでいる手足 人を信じ疑うことを知らない心
に触れていると
私にもまたこんな機会が与えられたんだと身の引きしまるような嬉しい気持ちになりました
美瑛には1週間ぶりに帰ってきましたが
雪もなく気温もそれほど寒くなく晩秋の雰囲気が漂っています
いつもの年より少し長い秋
草花もまだ枯れずに残っているものもあり 弱い日差しを懸命に浴びているのが
健気な感じがしました
しばらくは息子の所を行ったり来たりの日々になりそうですので
なかなかフォト日記の写真を撮る機会がないかもしれませんが
美瑛に帰ってきた時にはできるだけ更新できたらと思っていますので時々のぞいて見てくださいね


節子




11月8日

昨日は佐呂間町で竜巻の大きな被害がありました
一瞬のことだったようですので逃げることもできずに 
被害に遭われた方も何がなんだかわからなかったのではないかと思います
テレビで映し出される映像は竜巻の物凄い力をものがたっていて
10月の低気圧の時もそうでしたが自然の猛威を見せつけられた思いです
昨日のお昼過ぎはこのあたりでも雨が降って一時は夜のように真暗になり
雷がドドドドーッと空気を震わせていました
何十年も前のことはわかりませんが ここ十数年に限ってみると
おととしの大風の台風あたりから自然の力の表れ方が激しくなっているような気がするのです
地球がSOSの声をあげ始めているのでしょうか…

昨日の雨と風でカラマツもだいぶ葉が散り始めました
写真はおととい写したもの
天気は下り坂にかかっていて風も出始めていたのですが
気温が高く暖かかったので夫と新区画ダムの近くに行ってみた時のものです
新区画ダムの向かいにある公園の駐車場に車を止め
公園の上の方のあまり車通りのない道を1時間くらい歩いてみましたが
途中からは砂利道になりカラマツの葉が雨のように降り注いでいました
収穫の終わった人参畑やビートの畑 秋蒔き小麦の畑などの間を
山に向かってずーっと歩いていったのですが
美馬牛周辺と違って土の色が黒いので 風景から受ける感じがどこか違う土地に来たような
ちょっとミニ旅行気分でした


節子




11月4日

昨日はちょっと曇り気味だったもののきょうはとてもいいお天気
気温も暖かくお出掛け日和だったのではないでしょうか
1日付けのカラマツの黄葉の写真を見て 
あしあとのコーナーに「ゆたか」さんから初めての書き込みがありました
まだお会いしたことのない方もフォト日記を見てくださっているんだと
とても嬉しくなりました
ゆたかさんからとぅもろうから歩いていける所でもカラマツが見れますかということでしたので
とぅもろう周辺の眺めを載せますね
写真はおとといあんまりいいお天気だったので夫と散歩しながら撮ったもの
一番上はとぅもろうのお隣の畑の畦道からのもの
美馬牛の森のカラマツ林がきれいです
夏は緑一色の森も
この時期になるとカラマツ林がくっきりと浮かび上がり存在をアピールしているようです
2番目は私たちが散歩道と呼んでいるとぅもろう前の砂利道の一本の木付近からポプラの木を見たところ
とぅもろうの窓からいつも眺めているポプラですがたまにはこんな角度から見るのもいいもの
3番目は1本の木からからとぅもろう方面を振り返ったところ
とぅもろうの後ろに見えるカラマツ林は鉄道の防雪林です
約1時間ののどかで気持ちのいい散歩
お客さまにはいつもお勧めしているものの自分たちはなかなか時間がとれず眺めるばかりでしたが
おしゃべりしながらゆっくりと歩いてみてとてもいい時間でした

節子




11月1日

今朝ほんの少しですが雪がちらつきました
初雪というには一瞬のことでしたが
私の記憶の中では11月1日は初雪の降る確立が高い日だったので
ああやっぱり来た!そんな感じでした
午後から天気は回復して陽が射してきましたので
だいぶ色づいてきたカラマツを撮りにでかけました
つい3日前くらいはもう少しかなと思っていたのにあっという間にすっかり黄葉し
雲の切れ間から陽が射すと鮮やかに輝きだす様子はやはり紅葉のクライマックスを飾るにふさわしく
毎年のことながら見とれてしまいますね

ここしばらくは雪や雨もなさそうですので カラマツの黄葉が楽しめることでしょう
春の桜のように美しさに見とれながらも
いつ散ってしまうかとはらはらどきどきさせられる日々が続きそうです

節子

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