フォト日記(2007年12月)

12月26日

この冬一番の冷え込みで午前6時にはマイナス22度にもなっていました
ひさびさに日の出前から山々がくっきりと見え
夜明け前の空は濃い青で 山際が薄いオレンジ
刻々と色を変え
十勝岳の南からお日様が顔を出すと
山の頂にダイヤモンドが輝いているよう…
だんだんと光が強くなると木々についた霧氷が見えてきて
霧氷に日が当たり始めると氷の結晶がきらきらと輝いて
朝食を作りながらそわそわしながら窓の外を見ていました
日中も気温はあまり上がらず
抜けるような青い空に 十勝岳連峰 旭岳がくっきりと見え
夕方は夕陽の照り返しで旭岳がピンクに染まり
夕方のグレーがかった青色の空にぽっかりと浮かび上がって見えました
夕食の仕度に追われていましたので
写真を撮ることができませんでしたが
はるか昔から厳冬の地に住む人への神様からのプレゼントのような日でした

節子




12月23日

そんなにたくさんの雪が降っているわけではないのだけれど
なんとなく雪空の毎日でしたが
きょうは久しぶりに青空が見えました
宿も昨日から営業を始め
いつものことですがしばらく休んだ後はなんとなく感が戻らず
あたふたとしてしまいますが
そんな私たちを尻目に
今朝はリスたちが餌台に長居をしてくれ
お客さまを楽しませてくれました
ひまわりやとうきびなどの餌を食べる合間にテラスにちょこんと立って
ポーズを作ってみたり
雪の中に顔をつっこんで顔中雪だらけにしてみたり
朝陽に向かって佇んでみたり
存分に可愛らしさを発揮してくれていました
体毛もすっかり冬毛になりまるでトトロのようです

節子





12月13日

昨日は朝から久しぶりに太陽が出て
窓ガラスを通して部屋の中にも陽射しが差し込んできました
年賀状を書きながら背中にあたる陽射しが熱いほどで
ストーブも消して カーテンで遮ったりもしました
冬の陽はお昼を過ぎるとあっという間に西に傾いてしまいますので
午後になるとまた冷え冷えとした部屋に戻ってしまいますが
お日様のなんとありがたいことでしょう
外は零下になってるのに ぽかぽかと暖めてくれるのですから…


夕方美瑛の町に行くついでに久しぶりに拓真館方面を通ってみました
拓真館の近くの3年前の台風で壊れてしまった小屋ですが
この前まではプレハブのような味気のないものに見えていたのですが
工事のためだったのでしょうか 昨日見ましたらちゃんと修復されたようなので
ホッとした思いになりました
その小屋の手前で小鳥の群れに会いました
何の鳥なのかわかりませんが
 群れで移動し 雪面からまだ顔を出してる草の実を啄ばんでいるようでした
夕陽に照らされた雪面が海のようにも見え
たくさんの鳥が一斉に飛び立ち また戻ってくる様子が珍しくて
しばらく佇んでいましたが
今の時期は観光のお客さまも少なく
夕方になると通り過ぎる車も見かけず
しんと静まり返ったの白い丘の風景でした

節子




12月9日

毎日よく雪が降ります
きょうもしんしんと降っています
見慣れた風景だけれど 
ただひたすらに舞い降りてくる雪
大地にも木々にもひたすらに雪降る風景は見飽きることがありません
小鳥が啄ばんだ残りのナナカマドの赤い実が白の世界にわずかに色彩を添え
枝に舞い降りたゴジュウカラが静の世界に生き物のぬくもりを伝えます
今朝 新日曜美術館というテレビ番組で
画家の堀文子さんのドキュメンタリーを見ました
くもの巣の 糸の線の美しさ 形の誰にも真似できない美しさに心動かされ
顕微鏡の中のミジンコに生命の全てを見 その躍動する様に感動し
木々の葉がその生の終わりに自らを燃えるような美しい色に染め上げるように
自分も子供の心のような瑞々しさを持ち続けたいと
89歳の画家は語っていました
たんぽぽの綿毛の不思議
光に照らされた花や葉の葉脈の美しさ たたずまいの凛とした様子
朝霜や霧氷の織り成す氷の造形
舞い降りてくる雪の結晶
などなど数知れず・・・
そういえば私もこの地に住んで この世のものとは思われない
たくさんの自然の在り様に
気づくことができたのでした

節子




12月2日

随分とご無沙汰をしてしまいました
毎年11月末に実家に帰っていますが
今年は腰も痛いしどうしようかなぁと思っていましたが
やはり里帰りの魅力には勝てずに1週間ほど行ってきました
関東はまだ紅葉が残っていて
実家の近くにある花貫渓谷はもみじが綺麗で
子どもの頃からよく連れて行ってもらった場所ですが
ちょうど見頃で 真っ赤に色づいた木 まだ緑の残っている木が混在して
とても風情がありました
子どもの頃からいつ訪れても静かで
渓流の音と木々に囲まれた清清しい場所でしたが
最近は人に知られるようになり
たくさんの人で賑わっていたのでちょっとびっくりしました
新しい道ができたので 旧道を車が立ち入れないようにしているので
ちょうどそぞろ歩きには良い感じで
ご家族で楽しみながら歩く人
車イスでゆっくりと紅葉を眺めながら行く人
土岳山という山の登山口でもあるので山登りスタイルの人
それぞれに秋の風情を楽しんでいて
私も父や母と共に故郷の紅葉を楽しんできました

美瑛に帰りましたらこちらは一転してもう真冬の風景
春と秋が一番季節の差を感じますね
連日真冬日で寒いですが 1年で一番のんびりできる時期ですので
本を読んだり 映画を見たりして過ごしています

節子