フォト日記(2009年4月)

4月28日


いやー ここ数日寒い日が続いておりました
寒い風が吹いたり 雪がちらついたり・・・ 
4月中旬のあの暖かさ のどかさは何処に?という感じで
もうしまおうかなと思っていた冬のジャンパーを引っ張り出したり
日中もストーブを焚いたりしていました
この寒さもきょうは少し緩んで 明日からだんだんと暖かくなっていくようですので
連休は過ごしやすくなっていると思います
先日この寒さの中 注文していた木が届き 夫と植樹をしました
木の種類はエゾ山桜 シベリアミズキ イタヤカエデ サトウカエデ などの広葉樹
エンゲルマントウヒという青みがかった葉が特徴の針葉樹
ライラックやレンギョウなどの花も楽しめるものも植えました
風がビュービューと吹いて本当に寒い日だったのですが
木々が大きく成長した姿を思い浮かべながら植えました
木々の成長は気が遠くなるくらい遅いけれど
出来ることならばこの木たちが大きくなった姿を見たいというのが私の願い
長生きしたいなぁと切に思った日でした

とぅもろうは昨日から営業を開始しましたが
しばらく休んでいたのでなんとなく緊張しました
16年経ってもまだまだ新米だなぁと思いながら食事を作ったりしています
でも地元産アスパラも少しですがお店に並び
ふきのとうやクレソンなどの野のものもあり
庭のあさつきや行者ニンニクも伸び始め
茨城の実家からは竹の子がいっぱい送られてきて
春の匂いのする食材が出始め嬉しい気持ちです

写真は昨日の夕方 お隣の畑の畦道から

節子




4月23日

桜の開花がどんどん北上していますね
いつ咲くのか?毎年春の最大の関心事ですが
きょうの新聞では旭川で5月6日の予想でした
3月1日からの日々の最高気温の積算が500度になった時が開花の時期と聞いたことがありますが
このところちょっと気温が低めですのでやはり例年並になるのかもしれませんね
美瑛は旭川よりも数日遅くなりますから10日過ぎの開花になるのでしょうか
昨年のフォト日記を見る「とぅもろうの桜が4月26日に咲き始めた」とありましたので
昨年は異様と言えるくらいに早かったんですね
それに比べて今年は例年並みくらいなので何だかホッとした気分です

以前フォト日記で「40年ぶりにクラリネットを吹いてみた」ということをお話しましたが
あれから「いもの根っこの会」という小さな音楽サークルに入れてもらい
1週間に一度の練習会にも参加し
先日美瑛の街中にあるお年寄りのグループホームで演奏をする機会に恵まれました
曲は春のメドレー(春の小川や春よ来い さくらetc) 早春賦 荒城の月 ふるさと 夕焼け小焼けなど
お年寄りになじみ深い曲でした
♪うさぎ追いしかの山 こぶな釣りしかの川…
♪夕焼け小焼けで日が暮れて…
♪おててつないでみな帰ろう カラスと一緒にかえりましょ…
皆さん一緒に口ずさんでくれ 中には涙しながら聞いて下さる方もいらっしゃいました
80代 90代の方にとっては子どもの頃の暮らしそのままのような歌詞なんだなぁと思いつつ
50代の私でも過ぎ去ってきた幼い頃の思い出や父や母のことなど一気に押し寄せてきて
歌の力ってすごい!と思ったひとときでした
まだたどたどしい私のクラリネットはメンバーに支えられ何とか無事演奏できました

節子





4月17日

おととい雨が降り 昨朝ちらっと雪が降って 寒さが少し戻ったものの
すぐにお天気は回復しました
畑の土も乾いてきたので そろそろ春耕も始まる頃かなと思います
農家さんのビニールハウスを覗くと ビートの小さな苗がびっしりと育っていて
畑に植え付けられるのを待っているようです
だいたい美瑛の畑ではビートの苗の植え付けに始まり
じゃがいもの種芋の植え付けや春蒔き小麦の種まき
豆類やかぼちゃ とうもろこしなどの植え付けと続きます
メロン農家さんはもっと早く 2月の中旬のまだ雪深い頃にハウス周りの除雪に始まり
3月にはもうハウスの中で苗作りが始まるようです
暖かい地方では同じ畑で2回 作物が収穫できるところもありますが
北海道は1回だけ…
1年のうちの半分だけが作物が育つことの出来る季節です
でも秋蒔き小麦のように雪の下でじっと眠って冬を越す作物もあり
またアスパラは根が土の中で冬を越し 5月中旬になるとにょきにょきと顔を出し始めます
アスパラが食べられる季節にはまだ間がありますが
これから楽しみな季節が始まります

写真1枚目は昨日のとぅもろうの窓からの眺め
絵に描いたような雲が 湧き出してくるようでした
2枚目は上富良野に行く途中の私の好きな風景です
畑の中に並んだ木とその後ろに見える山々
何回通っても「おおっ」と思う場所です
3枚目は今年初めて通ったとぅもろう前の散歩道
キツネがいて逃げていったのですが 途中ちょこんと座ってこちらを見ています
秋蒔きの小麦畑の中 夕陽に照らされていました

節子




4月15日

昨日あしあと(掲示版)でも書きましたが
とぅもろうのホームページのアドレスが変わり
前のアドレスでもトップページからは飛べるようになっていたのですが
フォト日記などのページが最初に表示されるようになっていると
更新がされないということになってしまっていたようです
いつも見て下さっていたみなさま
もしかして更新がされないので「どうしたのだろう?」とご心配くださっていらした方も
おいでになったことかと思います
本当にごめんなさい
私たちは変わりなく元気で 4月27日からの宿の営業にむけて準備をすすめているところです
これからもフォト日記をよろしくお願いいたします
あとメールアドレスも変わっています
ホームページのポストマークのところから送っていただければ確実ですので
よろしくお願いいたします

この春は晴天が続き 気温も暑いくらいの日々が続いておりましたが
明日から雨や雪マークもあり少し寒さが戻るようです
夕方気温が高いせいか霞がかった風景でしたので
夕焼けは期待できないかなぁと思っていましたら
西の空が赤く染まり始めているのが見えました
冬に裏の鉄道林の伐採があり 林が淋しくなってしまったのですが
その分西の空が見えるようになったのです
とぅもろうの庭に出て写した写真が1枚目と2枚目です
1枚目にはとぅもろうの建物も写っているのですが暗くてみえないかもしれませんね
見ているうちにどんどんと赤くなり 春の夕暮れにしばし時を忘れて見入りました
3枚目は昨日のクリスマスツリーの木
ほんのわずか まだ雪が残っています


節子




4月7日

きょうはお天気も良く うららかな春日でした
農協の加工施設にソーセージ作りの予約をしていたので夫と二人出かけました
出かける道々の風景も早春の清々しさに満ちていて
こんな日はソーセージ作りよりも散歩したい気分でしたが
今月下旬の宿の営業再開に向けて大事な準備ですので 散歩は諦めました
前日に下準備していた美瑛産の豚肉20キロ!
ミンチにして ハーブなどの香辛料と練り合わせ
羊腸に詰めて 薫焔して 650本!のソーセージが出来上がりました
今回は美瑛産の大豆の茹でたものも加えてみましたが なかなか美味しくできあがりましたよ

昨日夕食を食べている時 夫が突然窓の外を見て「あー!」と言いました
何事?と思い私も窓の外を見てみると
十勝岳連峰がピンクに染まっていました
そこだけスポットライトを浴びたように くっきりと浮かび上がっていたのでした
昨日の夕方はちょっと曇り空で 夕焼けも照り返しもきっとだめだろうと思っていたのですが
(写真2枚目 ピンクに染まる30分くらい前の様子)
劇的に変わることがあるんですね
そしてもう十勝岳連峰に照り返しがあたる季節がやってきたんだということに驚いたのでした
冬は日の沈む位置が南よりですので 反対側の旭岳が照り返しで染まります
春から夏にかけては 日没がだんだんと北側に寄ってきて十勝岳が染まるようになるのです
美瑛に住んで否応なく 空や雲 お日様やお月様の動向が目に入るようになり
季節の変化の感じ方も多彩になったのかなと思います

節子




4月3日

4月になりましたね
皆さまどんな春をお迎えでしょうか
美瑛も良いお天気が続いてどんどんと雪解けが進んでいます
20年くらい前 子どもたちがまだ小学生だった頃
「SHOJI 新聞」という家族新聞を作っていたことがありました
春号の冒頭で子どもたちに「雪が解けたら何になる?」という質問をしました
長男は「水になる!」という答え
次男は「春になる!」と答えました
きょうはポカポカと暖かく 道路は雪解けの水が流れ
暖かい陽射しを浴びて畑の土も温まってきたのか 
秋蒔きの小麦がもう緑色になって姿を現しているところもありました
本当に「水」にそして「春」になったなぁと 子どもたちの小さい頃の姿を思い出しながら春を感じていました

最近 図書館で小野有五さんの「自然のメッセージを聞くー静かな大地からの伝言」という本を借りました
その中で19年という短い生涯ながら 「アイヌ神謡集」という散文詩を残した知里幸恵のことが書かれていました
アイヌ神謡集の序文冒頭に
「其の昔この廣い北海道は、私たち先祖の自由の天地でありました」
という一文があるそうです
18年前の4月 私たちは美瑛にやってきました
開拓時代のことは 町の郷土資料館や小説の中などで知る機会はあったのですが
 その昔 まだ明治政府による北海道の開拓が始められる前
平地はハルニレやカエデなどの広葉樹林が広がり
山地は広葉樹と針葉樹の混合林や針葉樹林に覆われ
石狩川や十勝川などの大河の下流域は一面の湿原になっていた頃
森には巨木があり たくさんの動物や鳥たちが住み 野草や山菜が茂り
秋には川に鮭が豊富に遡ってきていた頃
アイヌ民族が自然と調和し 森の恵み 川の恵みを動物たちと分け合いながら豊かに暮らしていた頃のことを
あまり知らないということに気づきました
その昔アイヌの人たちが住んでいた地…と過去のこととしてしか考えていなかったことに気づかされました
個人が土地を所有することもなく 豊かな自然に生かされていた人々が
ある日森を追われ 鮭を捕ることも禁じられ 生活の場を奪われていったことなど
もっと知らなければならないことがたくさんあると思いました

節子