フォト日記(2010年1月)

1月25日

前回17日のフォト日記から空が晴れません
時折のぞく陽射しも一瞬のことで
薄曇や雪の日が続いていました
今朝も久々に朝陽が見えたと思ったら
あっという間に西から雲が広がり一日雪が降り続きました
写真1枚目は夕方のとぅもろう前
先日お客さまから 薄暗い時にフラッシュを焚いて撮ると雪が写りますよと
教えていただき写してみました
いつもとは違ったファンタスティックな感じになったような気がします

先日富良野塾の「谷は眠っていた」を見に行ってきました
写真2枚目は富良野演劇工場の入り口に雪で作られていたものです
「谷は眠っていた」は私は12年前くらいに一度卒塾公演で見ていますので
2度目でした
22年前の開塾当時 昼間は農作業をしながら丸太小屋を建て
夜は眠い目をこすりながら稽古や講義に励んだ塾生たちの
想像を絶する日々の物語です
今回は 一人一人が夢を持って富良野に集まってくる所から
農作業の場面 来る日も来る日も続く人参工場での仕事
丸太の切り出しや木の皮むきに始まり
スタジオ棟が仕上がるまでの様子の多くがダンスや歌によって表現され
役者さんたちの身体の動きの美しさに目を奪われました
表現されていた多くが 私たちにとっては日常的になじみのある作業で
そうそう外仕事が夕方までかかると虫の大群がやってきて往生するよね・・・とか
スコップで穴を掘る時って そうそうそんな感じ・・・とか
共感しながら見ました
労働の様子がダンスや歌になるって ちょっと驚きでした
富良野塾は22年で幕を閉じてしまうけれど
塾生たちの思いは 谷に深く残り
木々や草たちがいつまでも語りついでいくのかもしれないと思います

毎日とぅもろうの餌台にやってくる
リスたちの中に 
裏の林からとぅもろうの屋根を越えて
やってくるリスがいます
屋根を越え 
ざざっざざっと壁を逆さになりながら
おりてきます
窓から見ると
一瞬目が合いました

節子




1月17日

きょうは阪神大震災から15年目の日でした
テレビの映像で映し出される様子を見ましたが
地震が本当に大きく凄まじかったこと
地震に遭われた方たちがどんなに大変な思いをされたことかと
改めて思いました
昨年の冬 良くいらしてくださる兵庫県のご夫婦が宿泊して下さった時のこと
とても仲のいいお二人なので
「夫婦げんかなんかしないでしょう?」とお聞きすると
「もともとそんなにしないのですが
阪神大震災や 福知山線の脱線事故などを身近なところで経験して
いつ 二度と会えなくなってしまうかもしれないと思うと
ケンカできなくなってしまいました」
とおっしゃっていたのが心に残りました
いつまでも消えることのない本当に大変な日々だったのだと思います
いつ起きるかわからない天災や事故…
私たちもそのお話をお聞きして
ちょっとだけケンカが減りました

きょうの美瑛はとても冷え込んで
朝6時の気温がマイナス22度でした(この冬一番です)
朝早く写真の撮影で出かけたお客さまのお話では
サンピラー(太陽柱)がよく見えたとのこと
私もとぅもろうの窓から かすかに見えるサンピラーを写してみたのですが
残念ながら写りませんでした
陽が昇ってから 霧氷がどんどんと付きだして
あたり一面真っ白な木々に変わり…
そして早起きの夫の話では
夜明け前は満天の星空だったとのこと
きょうはまちがいなく「天からの贈り物」の朝でした

昨日の夜のNHKの「ワンダー×ワンダー」 美瑛 丘の物語
みなさんはご覧になりましたか
「あしあと」で正木さんが紹介して下さっていましたが
美瑛の美しい四季
その景色の欠かせない丘の彩りを作り出している農家さんの一年を取材した
とても見ごたえのある番組でした
3月の融雪剤散布に始まり 起伏の多い土地でのトラクター作業の難しさ
連作障害を避けて作付けされる作物の彩りが
一期一会のパッチワーク摸様を作り出していること
麦の収穫と小麦ロールのできる様子
見る人の目を楽しませてくれるヒマワリやキカラシなどの緑肥作物のこと
秋 丘に出現する三角帽子の不思議なもの…豆を自然乾燥するためのニオの話
ビートの収穫で終わる美瑛の農作業を一年を通して見せてくれました
番組に出ていた大波さんは 美馬牛小学校の通学区内の農家さんでしたので
私も画面に惹きつけられ
自然相手の農家さんのご苦労や強さ おおらかさを感じながら見ました
また2月にハイビジョンで拡大版が放送されるとのことですので
楽しみですね

冷え込んで良く晴れた日は
よく目をこらすと
ダイヤモンドダストが
きらきらしています
うまく写せないのですが
写真を見ると
つぶつぶが
6角形に見えるので
へぇー!と思いました

節子




1月13日


満月で始まった新年も13日経ち
写真は昨日の早朝のものですが こんなに三日月になりました(6時15分)
晴れ晴れとした夜明けは久しぶりのような気がしたので
とぅもろう前の夜明け そして日が昇る様子を写してみました
2枚目は6時45分 だいぶ明るくなってきました
淡いグラデーションがきれいです
そして7時30分 山には少し雲がかかっていましたが
雲の上から日が昇ってきたとき
ひとすじの光が天に向かってまっすぐ立ち昇っていました
こんな風に刻々を様子が変わっていくのを
朝食の準備をしながら眺められるのは
贅沢なことかもしれませんね

きょうも朝から冷え込み霧氷がよく付きました
昨年秋から宿の仲間や町内の有志で「歩く会」を開催してきましたが
きょうはお天気に恵まれ北瑛のYHポテトの丘さんの裏手から
ランドカフェさんまでを約4キロ 2時間かけて歩きました
ポテトの丘さんが農家さんの許可を得て作っているクロスカントリーのコースを
主に歩かせていただいたのですが
最高のお天気の中 まっさらな雪の中を歩くのは気持ち良く
「これこそ最高の贅沢!」と思いました


今月はもう一度宿の仲間と 
白金の大雪青年の家附近のクロカンコースを歩く予定もあり
例年になく 雪に親しんでいるこの頃です


節子




1月7日

昨年末から新年にかけて吹き荒れた低気圧に続き
またもや低気圧が北上 道東に大雪をもたらしました
北見では5日からきょうの正午までの積雪量が83センチだったとのこと
除雪作業がどんなにか大変なことと思います
美瑛は強めの風が吹きましたが積雪は少なく
それほどの荒天ににはなりませんでした
冬の嵐で思い出しましたが
昨年12月12日に放送された倉本總さん脚本のラジオドラマ「マロース」は
冬の嵐の夜に起こった出来事から物語が始まりました
1回きりのドラマでしたが
放送前に稽古から収録までの様子がテレビで放映され
ラジオドラマを演じる難しさを見ていましたので
ワクワクしながら聞きました
テレビとは違い 聞く方も台詞や音に神経を集中するので
役者さんの息使いまでが直に伝わってくるようでした
テープに録音しましたので
時々お客さまと一緒に夜 食堂の灯りを消して
ストーブにあたりながら聞いたりしています
冬の夜 外はしんしんと降る雪
そんな中で聞くラジオドラマもなかなかいいものです
聞きたい方はおっしゃってくださいね
倉本總さんの話題でもう一つ
1984年に開かれた富良野塾が今年4月に閉塾するそうです
現役塾生とOBで作る 塾として最後の舞台が
富良野演劇工場で1月15日から2月7日まで上演されます
演目は「谷は眠っていた〜富良野塾の記録」です
88年の初演以来何度も再演されたきた劇ですが
今回で最後とのこと
私もぜひ見に行きたいと思っています
公演に関する情報はこちら
http://www.furanogroup.jp

PS 富良野塾はなくなりますが
倉本總さんと卒塾生は2年前の設立されたプロ集団「富良野GROUP」として
活動を続けられるそうです

節子




1月4日

新年が明けて早4日
今日から仕事始めだった方も多いのでないでしょうか
お休み気分から日常モードへの切り替えは少し億劫ですが
2010年という新しい年
良い年になるよう元気に歩み始めたいですね

きょうの美瑛は午前中は曇り空
郵便局まで出かけたついでに美馬牛小学校まで歩いて行きました
空の色と雪面の色が同じで 木々にはかすかに霧氷がついて
いつにもまして静かな風景でした
午後からだんだんと久しぶりに晴れ間が出て
クリスマスツリーの木まで写真を撮りに出かけました
今年初めての晴れ間でした
ところで拓真館がこの冬1月25日から4月9日まで
臨時休館するとのお知らせが届きました
1987年の開館以来 休館は初めてのこと
冬は静かで じっくりと写真を見ることができるので
お薦めの場所だったのですが…
何となく寂しい思いです

節子




の夜のさやけさ

太古の心 揺さぶる


生命を育む
の流れ

地中深く根を張り 立ち続ける


色に輝く厳冬の朝陽

暖かく寛容な


すべてに等しく降り注ぐ
の光

日々は繰り返しだけれど

  偉大なものに包まれている  

 


1月2日

明けましておめでとうございます
皆さま よいお正月をお迎えのこととお慶び申し上げます

美瑛の元日は 大晦日からの大雪そして強風という荒れ模様の天候で明けました
朝起きてみたら 雪がどっさり!
朝一番の飛行機で帰郷してくる息子を迎えに旭川空港に出かけたのですが
道々は除雪車がフル稼動し
家族総出で除雪作業する人たちもたくさんいました
そんなこんなの年明けですが
天気のほうは それほどひどくならずにほっとしています
関東から西のほうは よいお天気のお正月だったようですね
息子が一番機に乗るために 家を4時頃出たらしいのですが
満月がとてもきれいで(そして部分月食だったらしいですね!)
羽田では富士山がとてもきれいに見えたと話していました

冒頭はとぅもろうの年賀状です
フォト日記のコーナーを借りてみなさんにお届けいたします
12月に入ると毎年「今年はどんな年賀状にしようかな」と色々思いを巡らせます
今回は日々の暮らしの中で元気になれること…と考え
月火水木金土日…という繰り返しやってくる文字を使って
言葉を作ってみました
考えてみれば 1週間の一日一日に誰が名前をつけたのでしょう
どうしてこの文字を選んだのでしょう
よく考えてみたら 私たちの回りにいつも在って
そして偉大なものたちばかりでした
「日々」は繰り返しで時にその大切さを忘れてしまいますが
私たちを包んでくれている「暖かいもの」の存在に
時々思いを馳せたいと思います

今年もみなさまにとって どうぞ良い一年でありますように
私たちも心新たに
とぅもろうと共に歩んでいきたいと思います
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます

節子