フォト日記(2001年1月)


1月30日

昨日のこと とぅもろうの玄関前でそりすべりをしていたお客さんから
「雪の上に時々顔を出す白い動物がいるんだけどなんですか?」と聞かれ
「えっ」と驚きました
白い動物?ねずみじゃないし・・と思っていると 
他のお客さんから「最近テンがいるって聞きましたよ」と言われ 「えーっ」と又びっくり
昨年近くの林が伐採され 住み家を失ったテンがとぅもろう前の林にやってきて 
そのためエゾリスがいなくなったらしいのです
昨年の冬までやって来ていたエゾリスが姿を見せないと思ったら
そんな事情があったのかーと納得しました
自然界もいろいろなことがあるんですね

写真は今朝除雪のため久々に出動したトラクターと夫
昨年までは半日かけて手作業でやっていた除雪作業ですが 
今年はあっという間に終わります。32馬力の力はすごい!
(馬32頭分の力ということでしょうか)     

節子




1月27日

久し振りに郵便局まで歩いていった
(いつもはほんのそこまでという距離でもつい車に乗ってしまうのです)
玄関を出ると 林からは小鳥のさえずりが聞こえ 見上げると4、5日ぶりの青空
風は冷たいが陽射しが気持ちいい
郵便局までの道は誰ひとり歩く人もなくてちょっと淋しいが 
息子に言わせると 自分一人の町と思えばいい気分じゃない?とのこと
お正月を過ぎると 自然は春の準備を始め しらかばやななかまどの芽が
まだぎゅっと硬く蕾んではいるが 春への期待を秘めお日様に向かって
すっと伸びていた
春を思わせる一日でした

きょうは一転して マイナス20℃の寒い朝
とぅもろうの窓から見える林もポプラの木も霧氷で真っ白になっていました
 

節子




1月20日

午後1時ー1℃ 
10日間位続いた最高気温ー10℃以下から解放された
そんな陽気に誘われて歩くスキーに出掛けた
コースは宿の周囲 写真に移っているのが 家ですね
夏は畑だから 遠慮をして畑の脇の林沿いを滑る
どうしても畑の上を通らざるをえないので 
持ち主の大滝さん 菅原さん 美馬牛生産組合の皆さんごめんなさい
 出会うのは 鳥の声と太陽に照らされた雪面 
そして自由に歩き回った動物たちの足跡 
 遠くに在る十勝岳連峰の山々がとっても近くに感じた
空も風も雲もそして時も とても穏やかな1時間30分の愉快な散歩でした
 

行輝



1月19日

凍ったため息もとけた
ようやく暖かくなった。とはいえ 最低気温ー18度 最高気温―9度
前日から比べ 10度も気温が上がると
身体を包む空気が少しづつやわらかくなる感じがする
目にする風景もやわらかい。
心も緊張から解き放たれるかな 

行輝


買い物帰り、美馬牛の森近くで夕日を見た
雲を挟んで 太陽が2つあるように見えシャッターを切った
美瑛から美馬牛へといくつもの丘を越えてくる道々
丘の稜線が夕空を背景にくっきりと際立った様子や
雪面がうっすらオレンジ色に染まっている様子
林ごしに見る夕日等など
ひとり感動しながら車を走らせていました
やっはり夕方はきれいですね

節子



1月15日

朝窓の外をみると 雪の上にうさぎの足跡が点々とついていた。
足跡はよく見かけるのだが 実物にはなかなかお目にかかれない。
 ピーターラビットのようなエゾユキウサギである。
ここ2、3年キタキツネがあまり姿をみせなくなったが 
そのかわりうさぎの足跡が多くなったような気がする。
これからの季節 クロスカントリーのスキーをはいて丘をあるくと 
いろんな動物たちの足跡に出会う。 
時にはキツネとウサギが仲良く連れだって歩いたような足跡も・・・
(きっと実際には時間差があったのでしょうけれど・・想像力がかきたてられます)
雪面に長く伸びた林の影や動物たちの足跡を見たりしながら
時には 旭岳が夕焼けの照り返しで真っ赤に染まる瞬間に出会う 。
クロカンはそんな出会いのある冬の楽しみです。
あしたは久しぶりに丘を歩いてみようかな。
     
節子



1月9日

1月7日 シベリア クラスノヤルスク60度
1月9日 旭川江丹別氷点下33度 美馬牛氷点下28度 
とにかく凍れる 夜寝ていても底冷えがする 
最高気温が氷点下12度なので1日中外にいたら冷凍庫状態
晴天が続き 夜中も晴れているので地表の熱が奪われ 明け方最低気温を記録する 
いいかげん雪が降ってくれないと身体もまいる(雪の日は暖かいのです) 
晴 曇 雪いろんな天気があってこそ生活できる
 〜だけではいけません 
身体がつっぱって疲れてしまいます
 人間リラックスできなくては

行輝




1月8日

ここ何日かずっといい天気だな
冬の晴れの日って気持ちがよくて好きだな
それにしてもお正月はにぎやかだったな
でも楽しかったよ
みんなが僕をなでてくれる
お散歩にもつれていってくれる人もいる
うれしすぎっ
しっぽふりふりしちゃうよ
今年もいろんな人いいっぱい出会えたらいいな

taro



1月6日

凍れた朝の贈り物

 年越しの暖かさがしばらく続いた2001年の正月
大晦日には雨まじりのみぞれも降った
2001年1月6日窓から闇の中に十勝連峰の山並みが見える
外に出てまきストーブのまきを運ぶ手袋の中の手が痛い
頬は痛く 鼻は息を吸うたびにくっつくようだ
こんな朝は凍れる 空気も凍る
食堂のストーブに火が入り 赤々と燃えてきても
なかなか部屋の中が暖まらない
寒さに耐え静かに朝を迎える
自然の神秘的な力で創られる朝焼けの美しさ
目を凝らすと木々は凍り 霧氷の朝がそこにある
凍れた朝の人々を癒す天からの贈り物

行輝




1月6日

新世紀が明けて6日の朝 
今日は久しぶりに気温も下がり(−20℃近いだろうか) 快晴の気配
 十勝岳連峰の山並みもみえている
朝食に出す豆腐を作りながら(冬の朝にはときどき手作り豆腐を作ります)
東の空を気にしていると真っ赤な朝やけが目に入ってきた
空と山々は刻々と表情を替え 
枝々が一本一本見事に凍りついた霧氷がまた美しい
そんな時 その美しさを表現する
すべのない自分がうらめしくもなるのだが 
(絵を描いたり写真を撮ったり詩や音楽にできたらすてきなのに)
つたない文をつたない写真でこれから少しだけでも 
表現できたらいいなと思っています

節子